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有価証券報告書の平均年収は信じていい?算出方法と自分の年収の推定法

公開 更新 読了 約12分
執筆: 林 祐輝

この記事の要点

  • 有価証券報告書の平均年収は、内閣府令で「提出会社の従業員の平均年間給与(賞与を含む)」と決められた数字。法定の開示なので、口コミや求人票の年収例より土台として確か
  • ただし対象は提出会社(単体)の従業員だけ。連結子会社の社員は入らず、管理職や出向者を含めるかは会社ごとに違うため、表の下の注記で算定範囲を確かめる
  • 持株会社は単体の従業員が本社スタッフ中心で、事業会社の実態とずれやすい。2026年3月31日以後に終わる事業年度の報告書からは、従業員数が最も多い子会社の平均年間給与も載る
  • 自分の年収は、平均年齢と自分の年齢の差を、厚生労働省の年齢階級別賃金の比率で補正して目安を出し、求人票の年収幅と面接で確かめる
目次

有価証券報告書の平均年収は、信じてよい数字です。ただし「その会社で働く全員の平均」ではありません。内閣府令が決めているのは「提出会社(単体)の従業員の平均年間給与(賞与を含む)」で、グループ会社の社員は入らず、管理職や出向者を含めるかどうかは会社ごとに違います。この記事では、法令の定め、実際の報告書の注記、単体と連結・持株会社のずれを確かめたうえで、平均年収から自分がもらえそうな額を推定する手順までを説明します。

結論:数字は確か、ただし「誰の平均か」を読み違えやすい

有価証券報告書は、金融商品取引法にもとづいて上場企業などが毎事業年度に提出する開示書類です。何をどう書くかは「企業内容等の開示に関する内閣府令」の様式と記載上の注意で決まっていて、会社が好きな数字を選んで載せることはできません。重要な事項に虚偽の記載がある報告書を出せば、金融商品取引法の罰則や課徴金の対象になります。求人票の「年収例」や口コミサイトの投稿と比べると、土台としての確かさは段違いです。

一方で、転職者が読み違えやすい点もはっきりしています。次の表は、よくある思い込みと実際の定めを並べたものです。

平均年収(平均年間給与)についての思い込みと実際
よくある思い込み実際
グループ全社員の平均提出会社(単体)の従業員だけの平均。連結子会社の社員は入らない
月給×12か月の額賞与を含む年間の額。多くの会社は注記で残業代などの基準外賃金も含むと書いている
管理職も必ず含む全員の平均含めるかどうかは会社によって違う。管理職を算定対象から外している会社もある
入社すればこの額がもらえる平均年齢・職種構成の平均。中途入社の年齢や職種によって大きく上下する
持株会社の数字=事業会社の水準持株会社の単体は本社スタッフ中心で、事業会社の水準とずれやすい

平均勤続年数の読み方や「辞めない会社」の見つけ方は有価証券報告書の平均年収・平均勤続年数の見方で扱っています。この記事は、平均年収の数字がどう決まっていて、どこまで信じてよいかに絞って説明します。

平均年収は有価証券報告書のどこにあるか(2026年3月期から場所が変わった)

平均年収は「従業員の状況」という項目に、従業員数・平均年齢・平均勤続年数と並んで「平均年間給与」という名前で載っています。注意したいのは、2026年に内閣府令が改正され、この項目の位置が変わったことです。

出典: 金融庁「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等の公布(2026年2月20日)、企業内容等の開示に関する内閣府令 第三号様式
対象の報告書「従業員の状況」の場所主な記載項目
2026年3月31日より前に終わった事業年度第一部 企業情報 → 第1 企業の概況 → 5 従業員の状況従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与
2026年3月31日以後に終わる事業年度第一部 企業情報 → 第4 提出会社の状況 → 5 従業員の状況等 → (2) 従業員の状況上記に加えて、平均年間給与の対前事業年度増減率。持株会社は最大人員会社の数字も

3月決算の会社なら、2026年6月ごろに提出された報告書から新しい位置になっています。実際に東京瓦斯の2026年3月期の報告書では、「第4 提出会社の状況」の後半に「5 従業員の状況等」があり、その中に「(1) 人材戦略に関する基本方針等」と「(2) 従業員の状況」が並んでいます。一方、2月決算のミスターマックス・ホールディングスの2026年2月期の報告書は、改正の適用前なので従来どおり「第1 企業の概況」に載っています。目次で見つからないときは、両方の場所を確認してください。

EDINETで平均年収を開く手順

  1. EDINETの書類検索を開く金融庁の電子開示システム EDINET(https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/)を開きます。利用登録は要らず、無料で閲覧できます。
  2. 会社名か証券コードで探す書類検索で提出者名または証券コードを入れ、書類種別を有価証券報告書に絞ります。訂正報告書が出ている場合は、訂正後の内容も確認します。
  3. 最新の報告書の目次から「従業員の状況」へ進む事業年度の末日が2026年3月31日以後なら「第4 提出会社の状況」、それより前なら「第1 企業の概況」の中にあります。PDFならページ内検索で「平均年間給与」と入れると早く見つかります。
  4. 表の数字と、表の下の注記をセットで写す従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与と一緒に、表の下にある(注)を必ず読みます。算定範囲はここにしか書かれていません。
  5. 連結の従業員数も控えておく同じ項目の「連結会社の状況」にある連結の従業員数を見て、単体の従業員が全体の何割かを計算します。単体の割合が小さいほど、平均年収はグループの実態とずれやすくなります。

平均年間給与の算出方法:内閣府令は何を決めているか

有価証券報告書の書き方は、企業内容等の開示に関する内閣府令の第三号様式で決まっています。第三号様式の「従業員の状況」は、第二号様式の記載上の注意(58-3)に準じて書くと定めていて、その(58-3)の中身は次のとおりです。

提出会社の最近日現在の従業員について、その数、平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与(賞与を含む。以下bにおいて同じ。)及び平均年間給与の対前事業年度増減率(略)を記載すること。企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号様式 記載上の注意(58-3)b(e-Gov法令検索)

法令で決まっているのは「提出会社の従業員」が対象であることと、「賞与を含む」ことの2点です。管理職を含めるか、出向者をどう扱うか、年度の途中で入社・退職した人をどう数えるかといった細かい算定方法までは、府令の文言では決められていません。そのため会社ごとに扱いが分かれ、その違いは表の下の注記に書かれます。

賞与と基準外賃金は含まれる

賞与は府令で含めると決まっています。残業代や各種手当などの「基準外賃金」は府令の文言にはありませんが、実際の報告書では含めている旨を注記する会社が多く見られます。たとえば東京瓦斯は「平均年間給与額は賞与及び基準外賃金を含みます」、ミスターマックス・ホールディングスは「平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります」、SBIホールディングスは「平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります」と注記しています。

つまり、平均年間給与は残業代込みの額である場合が多いということです。残業の多い会社ほど平均年収は高く出ますし、自分が残業を減らしたい場合は、そのぶん実際の年収は下がると見込んでおく必要があります。

管理職を含むかどうかは会社によって違う

管理職を含めるかどうかは、平均年収の読み方を大きく変えます。東京瓦斯の2026年3月期の報告書には「管理職の地位にある者を算定対象に含みません」と注記があり、平均年間給与7,840,953円は管理職を除いた従業員の平均です。管理職を含めて計算している会社の数字と、そのまま並べて比べることはできません。

出典: 東京瓦斯株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)「従業員の状況」
項目数値・注記の内容
提出会社の従業員数3,769人(常勤の就業人員。社外からの受入出向者を含み、社外への出向者と臨時従業員を含まない)
連結会社の従業員数16,001人
平均年齢・平均勤続年数43.3歳・19.5年(受入出向者分は含まない)
平均年間給与7,840,953円(賞与と基準外賃金を含み、管理職を算定対象に含まない)
平均年間給与の対前事業年度増減率2.5%

このように、同じ「平均年間給与」でも、人数の数え方と給与の算定対象が注記によって変わります。複数の会社を比べるときは、表の数字だけでなく注記まで写して並べるのが基本です。東京ガスの職種や採用の実態は東京ガスへの転職の記事で整理しています。

新しく載るようになった「対前事業年度増減率」

2026年3月31日以後に終わる事業年度の報告書からは、平均年間給与が前の事業年度からどれだけ増減したかの割合も載ります。府令では、最近事業年度の平均年間給与から前事業年度の平均年間給与を引き、前事業年度の額で割った割合と定義されています。給与水準が上がっている会社かどうかを、1年分の報告書だけで確かめられるようになりました。

あわせて「人材戦略に関する基本方針等」として、従業員の給与(賞与を含む)の決定方針も書かれるようになりました。東京瓦斯の報告書では、賃金水準を物価動向や外部労働市場との比較、事業成長との整合性を踏まえ、労使協議を通じて決めていると説明しています。面接で処遇の考え方を聞く前に、ここを読んでおくと質問が具体的になります。

単体と連結の違い:平均年収は「提出会社の社員だけ」の数字

従業員の状況には、連結会社(グループ全体)の従業員数と、提出会社(単体)の従業員数の両方が載っています。しかし平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与が書かれるのは、提出会社の従業員についてだけです。グループ会社に配属される求人や、子会社が出している求人の年収は、この数字からは分かりません。

出典: 東京瓦斯株式会社 有価証券報告書(2026年3月期)、株式会社ミスターマックス・ホールディングス 有価証券報告書(2026年2月期)「従業員の状況」
会社(事業年度)連結の従業員数単体の従業員数単体の割合
東京瓦斯(2026年3月期)16,001人3,769人約24%
ミスターマックス・ホールディングス(2026年2月期)719人(ほかに臨時従業員1,777人)95人(ほかに臨時従業員22人)約13%

東京瓦斯の場合、平均年収が表しているのはグループ従業員のおよそ4分の1です。ガスの導管事業などを担う子会社の社員は含まれません。求人に応募するときは、雇用主が提出会社なのか子会社なのかを求人票で確かめ、子会社なら親会社の平均年収をそのまま当てはめないことが大切です。

臨時従業員は平均に入らないのが普通府令は、臨時従業員が相当数いる場合に、その年間の平均雇用人員を外書き(かっこ内)で示すよう定めています。正社員の数字と分けて書かれるため、パートや有期雇用の人の給与は平均年間給与に入らないことが多いと考えて読みます。扱いは注記で確認してください。

持株会社の平均年収が実態とずれる理由

社名に「ホールディングス」「フィナンシャルグループ」と付く持株会社は、子会社の経営管理が主な仕事です。提出会社(持株会社)に所属するのは、経営企画・財務・人事などの本社スタッフが中心で、店舗や工場、営業の現場で働く人の多くは子会社に所属しています。そのため、平均年間給与は「本社スタッフの平均」になり、グループで最も人数の多い事業会社の水準とはずれやすくなります。

  • 単体の従業員が少ないと、少数の高年収者や年齢構成の偏りで平均が大きく動く
  • 本社スタッフは管理職比率や平均年齢が高い傾向があり、平均が高めに出やすい
  • 事業会社から持株会社への出向者をどう数えるかで、人数も平均も変わる
  • 求人の多くは事業会社が出していて、持株会社の平均年収は応募先の給与水準を表していないことがある

この弱点を補うため、2026年の府令改正で持株会社向けの規定が加わりました。提出会社が子会社の経営管理を主な業務とする会社の場合、連結子会社のうち従業員数が最も多い「最大人員会社」についても、従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与・対前事業年度増減率を会社ごとに記載します。最大人員会社の従業員がグループ全体の過半数に届かない場合は、次に多い子会社も対象です。2026年3月31日以後に終わる事業年度の報告書から適用されるので、持株会社を調べるときは最新の報告書でこの欄を探し、応募先の事業会社の数字が出ていればそちらを基準にします。

最大人員会社の欄がない報告書もある改正の適用前の事業年度の報告書や、持株会社に当たらない会社の報告書には、この欄はありません。その場合は、事業会社が自社サイトで公表している平均年収や、厚生労働省の職場情報総合サイト(しょくばらぼ)の情報、求人票の年収幅で補います。

平均年齢と職種構成で、平均年収はここまで変わる

会社どうしの平均年収を比べるとき、最も影響が大きいのは平均年齢です。日本の賃金は年齢とともに上がる傾向があり、平均年齢が高い会社ほど平均年収も高く出ます。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、一般労働者(男女計)の賃金は年齢階級によって次のように変わります。

出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」第2表(賃金は2025年6月分の所定内給与額、男女計)
年齢階級賃金(月額)20〜24歳を100とした水準
20〜24歳242.8千円100.0
25〜29歳279.4千円115.1
30〜34歳312.3千円128.6
35〜39歳340.6千円140.3
40〜44歳364.3千円150.0
45〜49歳377.9千円155.6
50〜54歳388.8千円160.1
55〜59歳396.2千円163.2

20代前半と40代前半では、所定内給与だけで1.5倍の差があります。平均年齢が40歳を超える会社と30代前半の会社の平均年収を比べると、給与水準の差より年齢構成の差を見ていることになりかねません。比べるときは平均年齢を必ず横に並べてください。

職種構成も平均を動かします。研究職・技術職が多い会社、店舗スタッフや工場の技能職が多い会社、総合職中心の会社では、同じ年齢でも給与テーブルが違います。有価証券報告書には単体の従業員数がセグメント別に載っているので、どの事業に人が多いかは分かりますが、職種別の平均年収までは書かれていません。自分が応募する職種の水準は、求人票の年収幅で補う必要があります。

なお、女性活躍推進法などで公表の対象になっている会社は、同じ項目の近くに「労働者の男女の賃金の差異」も載せています。東京瓦斯の2026年3月期の報告書では、全労働者で男性の賃金を100としたときの女性の賃金が79.2と記載されています。平均年収を自分に当てはめるときの補足として読めます。女性が働きやすい会社の探し方は女性向けのランキングでもまとめています。

平均年収から自分の年収を推定する手順

平均年収をそのまま「自分がもらえる額」として受け取るのは危険ですが、補正すれば目安としては十分に使えます。次の手順で、応募前に自分の想定年収を出しておきます。

  1. 注記で算定範囲を確認する管理職を含むか、基準外賃金を含むか、出向者をどう扱っているかを確かめます。管理職を含む平均なら、一般社員として入る場合はそれより低めに見ます。
  2. 雇用主が提出会社か確かめる求人の雇用主が子会社なら、提出会社の平均年収は使いません。持株会社なら最大人員会社の欄を探し、応募先の事業会社の数字があればそれを使います。
  3. 平均年齢と自分の年齢の差を出す平均年齢が属する年齢階級と、自分の年齢が属する年齢階級を、上の賃金構造基本統計調査の表で見つけます。
  4. 年齢階級の比率で補正する平均年間給与に「自分の年齢階級の賃金 ÷ 平均年齢の年齢階級の賃金」を掛けます。統計の賃金は所定内給与なので、賞与や残業代の差までは反映されない粗い目安です。
  5. 求人票の年収幅と面接で確かめる出した目安を、求人票の想定年収の幅と比べます。大きくずれていれば職種や等級の違いが原因です。最終的な額は内定時の条件提示で確定します。

東京瓦斯の数字で計算してみます。平均年間給与は7,840,953円、平均年齢は43.3歳で、40〜44歳の階級に当たります。30〜34歳で応募する場合、312.3千円 ÷ 364.3千円 ≒ 0.857なので、7,840,953円 × 0.857 ≒ 約672万円が目安です。東京瓦斯の数字は管理職を除いた平均なので、この補正は比較的素直に当てはまりますが、管理職を含む会社の数字に同じ計算をすると、高めに出る点に注意してください。

希望年収を伝える場面での使い方推定した額は、そのまま希望年収として言う数字ではありません。現在の年収と、応募先の水準の目安の両方を持っておくと、面接で「なぜその金額か」を説明しやすくなります。伝え方は面接で希望年収を聞かれたときの答え方で詳しく解説しています。

そのまま信じてよいか:確かな点と、補って読む点

最後に、平均年収のどこを信じ、どこを補うべきかを整理します。数字そのものを疑う必要はほとんどありませんが、数字が表している範囲は狭く、そこを広く読みすぎると判断を誤ります。

観点信じてよい点補って読む点
根拠内閣府令の様式に沿った法定開示で、虚偽記載には罰則がある監査法人の監査意見が付くのは財務諸表で、従業員の状況は監査報告書の対象外
対象者提出会社の従業員の平均であることは全社共通管理職・出向者・臨時従業員の扱いは注記で会社ごとに違う
給与の範囲賞与を含むことは全社共通基準外賃金(残業代など)を含むかは注記で確かめる
時点事業年度末時点の従業員についての数字最新でも数か月前の情報。直近の昇給やベースアップは次の報告書で反映される
比較同じ会社の年ごとの推移は比べやすい他社と比べるときは平均年齢・注記・単体の人数をそろえて読む
  • 表の下の注記で、管理職・基準外賃金・出向者の扱いを確認した
  • 連結と単体の従業員数を比べ、単体が全体の何割かを把握した
  • 持株会社なら、最大人員会社の欄で事業会社の平均年間給与を確認した
  • 比べる会社どうしで平均年齢を横に並べた
  • 応募する求人の雇用主が提出会社か子会社かを求人票で確かめた
  • 平均年齢との差を補正して、自分の年齢の目安を出した
  • 求人票の想定年収の幅と目安を比べ、大きなずれの理由を考えた

平均年収は、会社を絞り込む入口としては非常に優秀な数字です。平均勤続年数や残業時間、口コミと組み合わせて判断する方法はホワイト企業の見分け方チェックリストに、上場企業の報告書を使って候補を広げる方法は隠れホワイト企業の探し方にまとめています。

数字で分からない部分は、面接と人材紹介会社で確かめる

有価証券報告書から分かるのは、会社全体の平均と、その算定範囲までです。応募する職種・等級の給与テーブル、配属先の残業の実態、入社時に提示されやすい年収の幅は、報告書には載りません。これらは面接の逆質問で聞くか、その会社に紹介実績のある人材紹介会社の担当者に確かめるのが現実的です。

人材紹介会社によって、得意な業界や企業の規模は違います。平均年収や勤続年数の良い会社の求人を扱っている会社を選びたい場合は、目的別に比較したホワイト企業に強い転職エージェントのランキングが参考になります。

よくある質問

有価証券報告書の平均年収(平均年間給与)には賞与が含まれますか?
含まれます。企業内容等の開示に関する内閣府令が「平均年間給与(賞与を含む。)」と定めているためです。残業代などの基準外賃金も含めていると注記する会社が多いので、表の下の注記で確かめてください。
平均年収には管理職も含まれますか?
会社によって違います。府令は管理職の扱いを定めておらず、たとえば東京瓦斯の2026年3月期の報告書は管理職を算定対象に含まないと注記しています。他社と比べるときは、注記で算定範囲をそろえてから比べます。
連結子会社の社員の年収も平均に入っていますか?
入っていません。平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与は、提出会社(単体)の従業員についての数字です。子会社が雇用主の求人は、親会社の平均年収をそのまま当てはめないようにしてください。
ホールディングスの平均年収が高いのはなぜですか?
持株会社の単体の従業員は経営企画や財務などの本社スタッフが中心で、管理職比率や平均年齢が高くなりやすいためです。2026年3月31日以後に終わる事業年度の報告書からは、従業員数が最も多い子会社(最大人員会社)の平均年間給与も載るので、そちらを確認すると事業会社の水準が分かります。
有価証券報告書の平均年収はどれくらい信用できますか?
数字そのものは法定開示で、虚偽記載には罰則があるため、口コミや求人票の年収例より確かです。ただし監査法人の監査意見が付くのは財務諸表で、従業員の状況は監査報告書の対象外です。数字を疑うより、誰の平均なのかという範囲を読み違えないことが大切です。
平均年収から自分の年収はどう推定すればいいですか?
平均年齢と自分の年齢の年齢階級を、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の年齢階級別賃金で比べ、その比率を平均年間給与に掛けると目安が出ます。そのうえで求人票の想定年収の幅と比べ、最終的には内定時の条件提示で確かめます。

この記事を書いた人

林 祐輝

リードキャリア キャリアアドバイザー

人材紹介の現場で求職者と企業の双方に向き合い、ホワイト企業に絞った転職支援を行う。SNSでは採用の裏側や企業選びの考え方を発信し、複数アカウントで累計数万人に届ける。

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