本文へスキップ
キャリアの教科書
転職エージェント活用

転職エージェントに断られる理由と、そのあとの動き方

公開 更新 読了 約9
執筆: 林 祐輝

この記事の要点

  • 断られるのは能力の問題ではなく、そのエージェントが持っている求人と噛み合わなかっただけのことが多い。
  • 理由は主に5つ。対象年齢・経験年数・エリア・職種・希望条件の非現実性のいずれかに該当している。
  • 1社に断られても他社では通る。特化型と総合型では基準がまったく違うため、タイプを変えて登録し直す。
  • どこにも登録できない場合は、ハローワークと求人サイトの直接応募という経路が残っている。
目次

「登録したのに求人を紹介してもらえませんでした」という相談を受けることがあります。落ち込む方が多いのですが、これはほとんどの場合、あなたの市場価値の問題ではありません。エージェント側の事情で起きています。エージェント側にいる立場から、その理由を正直に書きます。

なぜ断られるのか:エージェント側の構造

エージェントは、紹介した人が入社して初めて報酬を受け取ります。つまり、自社が持っている求人に当てはまらない人を担当しても、売上にならないまま時間だけがかかります。担当できる人数にも限りがあるため、手持ちの求人と噛み合う人から優先して対応することになります。

ここで重要なのは、「噛み合うかどうか」はそのエージェントが持っている求人の中身で決まる、という点です。ハイクラス特化のエージェントが社会人2年目の方を断るのは、能力の評価ではなく、紹介できる求人が1件もないからです。

断られ方にも種類がある明確に「ご紹介できる求人がありません」と連絡が来る場合と、登録後に何も起きない場合があります。後者のほうが多く、求職者からは理由が見えません。連絡が来ないこと自体を、見込みなしの判断だと受け取って構いません。

断られる5つの理由

1. そのエージェントの対象年齢・経験年数から外れている

ハイクラス特化型は実務経験5年以上や管理職経験を前提にしていることが多く、20代前半では対象になりません。逆に第二新卒特化型に40代で登録しても求人は出てきません。各社の想定対象は公式サイトに書かれているので、登録前に確認すると無駄が減ります。

2. 希望勤務地に求人がない

全国対応をうたっていても、実際の求人が都市部に偏っているエージェントは少なくありません。希望エリアの求人をそもそも持っていなければ、紹介は発生しません。地方での転職は、地域に特化したエージェントのほうが噛み合います。

3. 希望職種の求人を扱っていない

IT・Web職に強いエージェントに製造業の生産管理職を希望して登録しても、紹介できる求人がありません。総合型を名乗っていても、実際には得意な職種が偏っているケースがあります。

4. 職務経歴書の情報が不足している

これは対処できる理由です。登録フォームに経歴をほとんど書いていない、職務経歴書が数行しかない場合、担当者は判断材料がないまま後回しにします。能力が低いと見なされているのではなく、読み取れる情報がないだけです。

5. 希望条件が市場と噛み合っていない

現職より大幅な年収アップ、未経験職種で同水準の年収、職種を変えたうえで残業ゼロ。こうした条件が重なると、該当する求人が存在しないことがあります。この場合、担当者は「紹介できない」ではなく「連絡しない」という形を取りがちです。

断られたあと、何をするか

  1. 職務経歴書を埋めるまずここです。担当業務の範囲、扱った規模や件数、使ったツール、工夫した点を書き足します。実績を数字にできなくても、何をどの範囲でやっていたかが分かれば判断材料になります。
  2. タイプの違うエージェントに登録し直すハイクラス特化で断られたなら20代向け総合型へ、都市部中心の大手で求人が出なかったなら地域特化型へ。同じタイプに何社登録しても結果は変わりません。
  3. 希望条件に優先順位をつけるすべてを満たす求人がない場合、担当者は動けません。譲れない条件を2つに絞り、それ以外は幅を持たせると、提案が出てくるようになります。
  4. サイト直接応募とハローワークを併用するエージェントは転職の経路のひとつにすぎません。求人サイトからの直接応募、企業の採用ページからの応募、ハローワークは、エージェントを介さずに進められます。

断られたこと自体は、市場価値の評価ではない

面談で何度も伝えていることですが、1社のエージェントに断られたことと、企業から必要とされるかどうかは別の話です。エージェントが見ているのは「自社の手持ち求人に当てはまるか」であって、あなたの働きぶりではありません。実際、大手に断られた方が地域特化型では複数の紹介を受けた、というケースは珍しくありません。

ただし、同じ理由で全社に断られる場合5社以上に登録して、いずれも反応がない場合は、希望条件か職務経歴書のどちらかに原因がある可能性が高くなります。この段階で条件の優先順位を見直さないまま登録を増やしても、同じ結果が続きます。

まとめ

断られる理由のほとんどは、エージェント側の求人の偏りです。対処できるのは職務経歴書の中身と、希望条件の優先順位の2つ。この2つを整えたうえで、タイプの違うエージェントに登録し直してください。それでも動かない場合は、経路そのものを変える判断も選択肢になります。

よくある質問

登録してから何日連絡がなければ、断られたと判断していいですか。
1週間が目安です。多くのエージェントは登録から2〜3営業日で初回の連絡を入れます。1週間経って何もない場合は、問い合わせ窓口に確認するか、他社に切り替えてください。
断られた理由を教えてもらうことはできますか。
問い合わせれば答えてもらえることがありますが、「現在ご紹介できる求人がない」という定型の回答にとどまるのが一般的です。理由を追うより、タイプの違う会社に登録し直すほうが早く進みます。
一度断られたエージェントに、再度登録できますか。
できます。経歴が変わったり、希望条件を変えたりすれば結果も変わります。ただし前回と同じ内容で登録しても同じ結果になるため、何かを変えてから再登録してください。
フリーター・既卒でもエージェントは使えますか。
使えます。既卒・フリーター向けの支援に特化したサービスがあり、正社員経験がない前提で設計されています。一般的な中途向けエージェントでは対象外になることが多いため、対象を確認してから登録してください。

この記事を書いた人

林 祐輝

リードキャリア 代表 / キャリアアドバイザー

人材紹介の現場で求職者と企業の双方に向き合い、ホワイト企業に絞った転職支援を行う。SNSでは採用の裏側や企業選びの考え方を発信し、複数アカウントで累計数万人に届ける。